「06−08 中期経営計画」説明会
企業4555 沢井製薬 このページの著作権は、社団法人 日本証券アナリスト協会に属します。 信頼度ナンバーワンのジェネリックメーカーとして
岩佐孝(イワサタカシ)沢井製薬株式会社常務取締役経営企画部長 |
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2006〜2008年中期経営計画
常務取締役経営企画部長 岩佐孝
今期業績予想の下方修正に伴い、以前に発表した2006年3月期までの中期計画を見直し、2008年3月期までの中期計画を新たに作成し、このたび改めて発表させていただくこととした。
まず2008年3月期までの環境予測について、プラス要因としては、2003年4月からDPC(急性期入院を対象とした包括評価制度)が特定機能病院82施設に導入され、今年もそれに近い数の施設に拡大し、今後も更に伸展していくことが予想されている。また、昨年の聖マリアンナ医科大学病院で導入された一般名処方は、神奈川県や大阪府の医療機関でも始まっており、ジェネリック医薬品の認知度の向上とともに患者さんが薬を選択しやすい仕組みが広がりつつある。さらに、今後3年間には大型先発品の特許が相次いで満了を迎える。
マイナス要因としては、2006年4月の薬価改正や、病院や薬局チェーン等が購買単位を大きくして価格攻勢を掛けてくるバイイングパワーの強大化などが挙げられる。
こうした環境の中で、当社は次のような対応を図っていく考えである。
@MRの増員およびコントラクトMRの活用により、DPC導入病院を攻略。
A本社医薬情報部門の充実によるMR支援体制の強化。
B販社の沢井系列化の推進。
C製販連携システムの本格稼働によるリードタイム短縮と在庫削減の実現。
D医療過誤防止にも配慮した製品開発。
E3年間で研究開発費78億円を投入。
F継続的な広告展開による認知度の向上。
GM&A、アライアンスを視野に入れた規模の拡大。
H受託ビジネスの展開。
中期経営計画の数値目標
利益計画については、経常利益は平成16年3月期に36億38百万円を達成したが、今期以降の計画としては、17年3月期19億40百万円、18年3月期34億80百万円、19年3月期35億30百万円、20年3月期43億30百万円としている。
売上高計画については、平成17年3月期228億25百万円、18年3月期255億60百万円、19年3月期281億円、20年3月期313億円を予想。特に19年3月期以降には、DPC導入病院への取引拡大によって売上が伸びていくことを見込んでいる。
各期別の新製品販売計画として、平成18年3月期には、先発品の市場規模4,000億円に対し新製品の売上高25億円(売上高比率9.8%)を確保していきたい。19年3月期には、先発品の市場規模2,600億円に対し新製品の売上高15億50百万円、20年3月期には、先発品の市場規模2,600億円に対し新製品の売上高20億円を計画している。
人員計画については、正社員数が今期500名(うち正社員のMR183名、派遣その他のMR25名)から、2008年3月期には603名(うち正社員のMR240名、派遣その他のMR40名)としていきたいと考えている。
DPC市場の攻略について
常務取締役営業本部長 澤井光郎
DPC市場の攻略は、当社営業の中核をなす基本的戦略である。2003年4月から、入院医療の急性期を扱う特定機能病院等に対し、医療費の医療機関別包括評価が導入された。大学病院等においても、使われる薬にコストという経済的なファクターが重視されるようになり、市場に大きな波紋を投げ掛けている。
機能別病院薬剤費の状況として、1カ月の1床当たり医薬品費は、特定機能病院(施設数55)38.2万円、臨床研修指定病院(施設数34)32.4万円、総合リハビリ病院(施設数61)20.7万円、一般病院全体(施設数912)19.7万円、療養病床のある病院(施設数117)5.8万円、老人病院(施設数61)4万円となっている。臨床指定病院は来年以降にDPCが導入される見通しとなっており、更に広がりが予想されるこうした市場を今後、攻略していきたいと考えている。
なぜ、急性期病院の開拓が必要なのかという点については、次のように考えている。
(1)大市場であるにもかかわらず、全くの未開拓市場であったが、DPCによって今後のジェネリックの需要拡大が見込まれる。
(2)採用決定までの道のりが厳しい分、採用後には安定した売上と利益が得られる。
(3)病診連携、一般名処方の伸展に伴い、開業医の処方へ強い影響力を持つ。
(4)最も信頼されるジェネリックメーカーとして認められることとなる。
急性期病院に採用されるインパクトについて例を挙げると、当社が扱うオザマリンという注射薬が高名医療法人に採用されたところ、一気に1カ月平均約200万円の売上増となった。参考までに、一般の開業医1軒では1カ月平均3万〜5万円である。さらにMRは1人でいいということで、非常に効率的である。また、フルコナールという注射薬がある大学病院に採用されたところ、1カ月平均で90万円以上の売上増となった。このように、1品目でこれほどの高いインパクトがある市場をやはりターゲットとしていきたいと考えている。
現在、DPCを導入している医療機関は全国に144施設である。そのうち当社が納入している病院は、60施設である。さらに、今月および来月までに採用がほぼ確定している病院は15施設である。
また、DPCを導入している144施設のうち60施設の取引先では、ジェネリック専業メーカーとしては当社のみが採用されている医療機関も少なくない。その一部をご紹介すると、東京医科歯科大学医学部付属病院、国立循環器病センター、鹿児島大学病院等、当社だけを認めていただいている状況である。
当社が扱う注射剤の中でも主にDPCの対象となる薬剤は約40品目あるが、それに対する先発メーカーの年商を合わせると約1,200億円の市場となっており、さらに当社がターゲットとする市場規模は約1,040億円である。その中で現在、当社の注射剤の売上高は約27億円であるが、この2年間で1.4倍の伸びを示しており、来期には約38億円を目指している。さらに、来年4月には介護保険法、医師法などが一斉に改正され、そこでDPC導入が一気に拡大することが予想されている。当社では、ジェネリックを拡大させるために、DPCを導入している医療機関をより一層積極的に攻略していきたいと考えている。
利益計画について
常務取締役経営企画部長 岩佐孝
今年2月の薬事法改正に伴って、主原料のソース変更が制約されるため、利益計画においても原価率を低く見積もることはしていない。
また、広告宣伝費については、今期8億39百万円、平成18年3月期6億円、19年3月期8億円、20年3月期9億円を計画し、ある程度の利益をにらみながら、継続的にテレビCMは続けていく方針である。
情報の質、MRの質、製品の質の高さによって、ジェネリックメーカーでナンバーワンの信頼度を獲得し、ジェネリックの普及に努めていきたいと考えている。
質疑応答「日本における後発品メーカー業界の将来的な方向性について、考えを伺いたい。」
基本的には、当社が一社でジェネリック市場の広がりに伴って巨大企業に成長するというふうには考えていない。しかし、ジェネリックメーカー同士で協調していくような空気が生まれている状況でもない。今後、新薬メーカーとの結び付きも含め、アライアンスやM&A等、いろいろな方法があるだろうが、今の時点で特に発表できる内容のものはない。
(平成17年2月23日・東京)



