立川らく朝の健康サプリ

第3回

山と積もるのは何?

「ちょっとだけなんだから」とチョコレートをお口にポイ、「ちょいと1杯だけ」と生ビールをグイ。ナンだカンだ自分に言い訳をしながら、「まあ、ちょっとだけなんだから大丈夫」、よくあることです。

でもね、この「ちょっとだけ」が積もり積もって、いつか大きなカロリーの山になるのです。こんな山の名前、知ってますか。これ、「ちょっと岳」と言うんです。

この「ちょっと岳」、馬鹿にならないですよ。気が付くと、いつのまにかお腹に三連の山脈をこしらえてる。これが結局は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)となるわけです。

なぜメタボが怖いかというと、脂肪細胞からは様々な物質が分泌されているのですが、じつはメタボで肥満化した脂肪細胞では、動脈硬化を促進させる物質の分泌が増えて、同時に動脈硬化を予防する善玉の物質の分泌が減ってしまうんです。これはちょっと気になりますよ。

減ってしまう善玉の物質の代表が、アディポネクチン。これは糖や脂肪の値を減らすなど様々な働きをして動脈硬化を予防してくれます。

でもアディポネクチンのような善玉物質が減ってしまうと、動脈硬化が進んで心筋梗塞などの動脈硬化性疾患に極めてかかりやすくなるというわけ。じゃあどうすれば良いか、要は脂肪細胞をスリムにする、つまり痩せることが第一。脂肪細胞がスリムになると、アディポネクチンは逆に増えるんです。

よくメタボの改善には、1日30分の運動を、1週間に5回以上やると良いと言われます。でも忙しい現代人にとって、わざわざウォーキングやランニングのためだけに時間を取るのは難しいですよ。

ところが、カナダのクイーンズ大学が、とっても有り難い調査をしてくれました。ウォーキングなどの有酸素運動を週に150分以上行っている人で、週に1~4回運動しているグループと、週に5~7回に分けて細切れに運動しているグループ、その両方でメタボに関する検査の数値を比較したんです。すると、どちらのグループでも同じように数値が改善されたんです。

つまりですね、がっつりまとめて運動しても、あるいは何回かに分けて、つまり細切れに運動しても、メタボは同じように改善されるということが分かったのです。これは嬉しい。

だって、150分を7回に分けたら、1回に20分ちょっとですもん。10回なら15分、30回なら5分だ。

そんなに細かく分けても効果があるかどうかは知らないけど、でも気が付いた時に「ちょっとだけ歩こう」とか、「ここはエスカレーターでなく階段で」とか、そんなちょっとだけの運動でも、積もり積もって週に150分を超えればメタボの予防になるかもしれない。こんな「ちょっと岳」なら、大歓迎ですよ。

さあ、細切れでいいから、気が付いたら身体を動かしましょう。え?「私はいつも動いてる」。へえ、そりゃ偉い、ナニやってんの?「いつも膝小僧が震えてる」・・・それ貧乏ゆすりだよ。