カラダの豆事典

夏にも注意 アレルギー性結膜炎

  • シェア
  • ツイート

アレルギー性結膜炎は、その名の通り、目のアレルギー症状です。代表的な症状はかゆみで、一度発症すると、まぶたをかかずにはいられなくなることもあります。一体、どんなものがアレルギーの原因になり、かゆみなどが出てくるのでしょうか。この病気について、みさき眼科クリニックの石岡みさき先生に伺いました。

原因と症状

季節性と通年性の2種類がある

アレルギー性結膜炎は、目の表面に花粉などのアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が付着することで起こります。アレルゲンが目に付くと、まぶたの裏側と白目を覆っている結膜に炎症が起こります。
このアレルギー性結膜炎は、発症する時期によって2つに分けられます。一つは花粉によるものなど、特定の季節に症状が出る季節性アレルギー性結膜炎、もう一つはハウスダストやダニなどがアレルゲンとなり、1年を通して起こる、通年性アレルギー性結膜炎です。

春以外でも花粉に注意

季節性アレルギー性結膜炎の代表的なアレルゲンは、春先から飛散する、スギ花粉です。でも、春が終わっても油断できません。夏から秋にかけてはカモガヤやオオアワガエリなどのイネ科植物、ブタクサやヨモギなどのキク科植物なども季節性アレルギー性結膜炎のアレルゲンとなります。なお、アレルゲンは採血によるアレルギー検査で調べられます。

ヒスタミンがアレルギーの犯人

花粉などのアレルゲンが目に侵入すると、体を守っている免疫細胞(肥満細胞)の働きが活発になり、ヒスタミンという炎症物質を大量に放出します。その影響で、目にさまざまな症状が起こります。代表的な症状は、目のかゆみです。目、そのものがかゆく感じるほか、まぶたやまぶたのふちなどにもかゆみが出ることもあります。その他、目の充血や、目がゴロゴロするといった異物感、目やに、涙、目の乾燥などが挙げられます。ドライアイと症状が似ている点もあり、間違えないように注意が必要です。ドライアイ用の目薬で症状が改善しない場合は、アレルギー性結膜炎を疑ってください。

プールで結膜炎になることも

夏は、プールでも結膜炎になることがあります。これは、咽頭結膜熱と呼ばれ、アデノウイルスというウイルスによって感染します。唾液の飛沫感染や接触感染のほか、プールの水を介して感染することもあることから、別名「プール熱」ともいわれています。主に幼児から学童期にかけての子供に多く見られます。プール熱はアレルギー性結膜炎と見分けることが大切です。結膜炎の症状の他、喉の痛みや発熱があれば、プール熱を疑い、小児科や眼科を受診してください。

治療法とセルフケア

治療の基本は抗ヒスタミン目薬

炎症の原因であるヒスタミンを抑える、抗ヒスタミン点眼薬が治療の主流です。抗ヒスタミン点眼薬を使用すれば、ほとんどの場合、数日で症状は落ち着いてきます。また、活発化した肥満細胞を安定化させる、ケミカルメディエータ遊離抑制点眼薬が使われることもありますが、抗ヒスタミン薬点眼薬と比較し、作用は穏やかになります。重症の場合は、ステロイド点眼薬や、免疫抑制点眼薬を使います。ただ、ステロイド点眼剤は眼圧を上げてしまうので、緑内障を合併することがあります。ステロイド点眼薬を使用している時は、眼科で眼圧を定期的にチェックしてください。

目薬の前に生理食塩水で洗眼を

市販薬を試す時は、抗アレルギー作用、抗ヒスタミン薬作用のある成分が含まれているものを選びます。ご自身でわからない場合は、薬局の薬剤師さんに相談するといいでしょう。目薬を差す時は、いきなり差さずに、生理食塩水の点眼剤で、アレルゲンを先に洗い流すと効果的です。市販薬を1週間程度使っても症状が改善しない場合は、眼科を受診してください。

花粉から目を守ることが大事

花粉が原因の場合は、花粉から目を守ることが基本になります。花粉症の季節は外出を控え、窓の開閉も最小限にとどめます。外出する時は、できれば花粉対策用のゴーグル、なければメガネを装着します。帽子やマスクも忘れないでください。帰宅後は手洗い、うがいのほか、生理食塩水の点眼剤、アレルギー用の点眼剤を差します。また、外に干した洗濯物や布団は、花粉をよく払い落としてから取り込んでください。室内では空気清浄機を使用するとよいでしょう。

掃除機と雑巾でこまめに掃除

ハウスダストやダニ対策は、掃除機によるこまめな掃除が必要です。ホコリが取りにくい部屋の隅などは、濡れ雑巾で拭くと効果的です。寝具では、シーツやカバー類は、できれば週1回洗濯し、天日干しにします。クローゼットや押し入れの衣類や布団は、防ダニカバーをかけてください。犬や猫を室内飼いしている場合は、マメにブラッシングし、抜け毛を防ぎます。

カラダの豆事典 一覧ページへ
あなたにオススメ記事

大人も要注意?深刻化する手足口病とは?

ヘルパンギーナとプール熱

蚊が媒介する疾患

夏に気をつけるべき 虫刺されのアレルギー

鼻水・鼻づまりに効くツボ