差がつく医療のハナシ

がん免疫療法でも利用できる、高額療養費制度

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  • 源木(げんき)さん

    ここ最近、医療費ってどんどん高くなっているような気がします。がんの治療費ってそれだけで高いように思いますが、他にも医療費が高額になる治療法ってたくさんありますよね。
  • 健谷(すこや)課長

    例えば、ここ最近患者さんが増えている大腸がんなど、がんの治療は自己負担額もそれなりに大きくなりますね。ここ数年「先進医療」という言葉も出てきましたが、これらは全額が自己負担になることも多いので、高額になります。でも、高額な治療法でも、保険適応になる部分は高額療養費制度を利用することもできますよ。

高額療養費制度の仕組みとは?

高額療養費制度とは、簡単にいえば1ヶ月あたりで治療にかかった医療費の一部を、医療保険の保険者(健康保険組合や、国民健康保険なら市区町村など)が負担してくれる制度です。例えば、企業に勤務する人やその家族は「協会けんぽ」や「健康保険組合」などの被用者保険に、自営業者の場合は「国民健康保険」などに加入しています。
この医療保険を使って病院窓口で会計をする際、自己負担分の医療費を一旦は全額支払いますが、自分が加入している医療保険の保険者に申請することで、保険者からの支給(返礼=返金)を受けることができます。対象となるのは、各月の1日から末日までにかかった医療費の合計額が、自己負担の上限額を超えた場合です。
1ヶ月医療費に対する自己負担の上限額は、年齢や年収によって5段階に分かれています。

つまり、この自己負担額の上限を超えた金額がいずれ返ってくる、という制度です。例を挙げると、ある1ヶ月の間に、医療費全体で100万円がかかった場合、窓口で支払う自己負担額(3割負担)の30万円が、高額療養費制度の対象となります。

また、1つの医療機関で1人分の医療費が高額にはならない場合でも、同月の1日から末日までの間で、扶養家族全体にかかった医療費の合計で申請することができます。

さらに、直近の12ヶ月間に既に3回以上高額療養費の支給を受けている場合は、「多数回該当」という条件が適用されますので、1ヶ月の治療費負担の上限額が、さらに引き下げられます。

健谷課長の
「ここでチェック!」
がんの免疫療法などの先進医療でも、診察・検査・投薬・入院料などにかかる費用は、高額療養費制度の対象となるケースがあります。

先進医療も制度が利用できるの?

先進医療でも、高額療養費制度が利用できる部分があります。例えば、がんの免疫療法は「先進医療」として認められていますが、医療保険の適応ではないため、基本的には自己負担です。この場合、治療費全体のうち「先進医療にかかる費用」と「医療保険の適応となる部分」とに分けて考えます。
全治療費が200万円で、「先進医療にかかる費用」が100万円の場合、残りの100万円は医療保険の適応となりますので、自己負担額(3割負担の場合)は合計で130万円です。高額療養費制度は、この中の30万円(医療保険の適応分)に対して利用できます。

ただしこれにも条件があります。
がんの免疫療法を含む「医療保険の適応外の治療法」は本来、全額が自己負担です。自己負担分と、医療保険の適応分の両方を一度に提供できる医療機関は、国からの指定を受けるという条件があり、ごく限られた医療機関に限られています。

がんには様々な治療法があり、手術療法、放射線療法、化学療法のどれをとっても、高額な医療費がかかります。がんを含め、その他の疾患でも、バイオ医薬品とよばれる高額な医薬品が増えていることから、多くの疾患で医療費が高額化しているのも事実です。
もし高額な医薬品を使う治療が必要になったら、ぜひ高額療養費制度を利用しましょう。

  • 少しでも治療に専念できるよう、費用面の負担だけでも減らしたいですよね。家族全員分でまとめて申請できるのも助かります。
  • そう、その意識が今回の差がつくポイント!
    これで明日もすこやか、すこやか!

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