差がつく医療のハナシ

受けるかどうかで差がつく!予防接種の話

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  • 樽井(だるい)さん

    今の子どもたちは、結構たくさんの予防接種を受けていますよね?成人の場合、毎年のインフルエンザワクチンを思い浮かべますが、他にも成人が受けるべき予防接種はあるのでしょうか?
  • 健谷(すこや)課長

    確かにここ数年、子どものうちに受ける予防接種が増えており、生後2か月頃から受けられる予防接種もあります。では成人になると予防接種が無いかというと、そうではありません。毎年のインフルエンザの予防接種だけではなく、他にも受けておいた方が良いものがあるのですよ。

成人でも予防接種が必要なのか

予防接種には大きく分けて、生ワクチンと不活化ワクチンがあります。

【生ワクチン】

弱毒化(病気を起こしにくくする)した生きたウイルスや細菌などを含む。予防接種を受けた後、その感染症に軽くかかったような状態になることがあるが、症状はそれほど強くないことが多い。一般的には、1回の予防接種で、長く持続する免疫ができると言われている。

【不活化ワクチン】

生きたウイルスや細菌などは含まれておらず、1回の予防接種では十分な免疫を獲得しにくい。免疫を十分に獲得できるよう、複数回に分けて予防接種を受ける必要がある。免疫が持続する期間は、生ワクチンよりも短い。

子どもの頃に予防接種を受けていても、例えば、麻疹(はしか)、風疹、日本脳炎、百日咳などは、成人になると免疫が弱くなることが分かっています。また、日本での予防接種の制度は、時々変わることがあるため、年代によっては「受けていない予防接種」があることも事実です。例として、麻疹と風疹についての感染リスクを挙げてみます。

成人だからといって、これらの病気にかからないとは言えないのです。

健谷課長の
「ここでチェック!」
例えば麻疹などは感染力が強く、成人の間で流行することがあります。また、妊婦さんやそのパートナーが風疹にかかると、胎児に先天性の障害が残る可能性があります。個々の状況により異なりますが、成人でも予防接種を検討したほうがよいでしょう。

成人が受けておくべき予防接種

子どもの頃には、たくさんの予防接種を受けます。その多くは定期接種といい、国や自治体による助成(公費)で受けることができます。平成28年10月現在、麻疹/風疹、水痘(水ぼうそう)、日本脳炎など10種類の病気に対し、定期接種による予防接種があります。これらは無料で接種できる時期が決まっており、その時期以外に接種する場合は、任意接種(自費)となります。
では、成人はどうでしょうか。成人では、ほとんどの予防接種を、任意接種(自費)で受けることになります。いくつかの例を見てみましょう。

生ワクチンは、不活化ワクチンよりも免疫の持続期間が長いといわれています。しかし、子どもの頃に受けた予防接種による免疫は、加齢とともに弱くなり、高齢者になるとその効果はほとんど残っていない場合があります。また、土や砂に直接触れる可能性があれば破傷風のリスクが、不特定多数の人がいる場所では麻疹などのリスクが高くなります。成人でも、自分自身の生活環境などに合わせ、追加接種をしておくと良いでしょう。
65歳以上の肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンは、多くの自治体で公費による助成が受けられるため、無料あるいは安価に設定されています。但し、基礎疾患などにより接種できない場合もありますので、自治体からの案内が届いたら、指定の医療機関で相談しましょう。

  • 成人になると、抗体が残っていないことがあるのは驚きました。海外へ行く場合なども、行先の国の事情に合わせた予防接種を受けておくと良いですね。
  • そう、その意識が今回の差がつくポイント!
    これで明日もすこやか、すこやか!

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