カラダの豆事典

カゼかと思ったら…細菌性にも注意 肺炎

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冬の乾燥注意報とともに流行りだす「呼吸器感染症」。この数年、風邪やインフルエンザだけではなく、肺炎の流行が目につくようになりました。特に「マイコプラズマ肺炎」は2011年に大流行し、今シーズン(2012~2013年の冬期)も昨シーズンを上回る勢いで患者さんが増えています。そもそも肺炎とはどんな病気でしょうか。神津内科クリニック院長・神津仁先生にお伺いしました。

原因と症状

肺炎は文字通り、肺の中に炎症が生じ、38度以上の高熱や激しい咳や痰、呼吸が苦しいといった呼吸器の症状がでる病気です。

ふつうの風邪との見分け方は
①咳や熱などの強い症状が5日以上続く
②鼻づまりでもないのに呼吸が苦しい
の2点です。

肺炎の原因菌の代表格は肺炎球菌。このほかインフルエンザウイルスや、クラミジアといった微生物も肺炎を引き起こします。特にこの数年、季節を問わず若い年齢層にマイコプラズマ肺炎の発症が増えています。マイコプラズマ肺炎は発熱や全身のだるさ、痰のでない乾いた咳が特徴。熱が治まった後も3~4週間ほどしつこく咳が続きます。

肺炎には「喫煙者の病気」というイメージがありますが、ストレスや疲労で抵抗力が落ちたとたんに感染したり、喘息や糖尿病などの慢性疾患があると発症しやすいことが知られています。「タバコを吸わないから大丈夫」、「若いから大丈夫」などという油断は禁物です。

また高齢者は感染以外にも、間違って気管に入った食べ物や唾液が原因で炎症を起こしたり、アレルギー性の肺炎を起こすことがあります。若い人に比べて発熱などの自覚症状がでにくく、見逃しやすいので注意してください。少しでも体調が悪いと感じられたら病院を受診するようにしましょう。

検査と診断

病院では問診に続き聴診器で胸の中の音を聞き取ります。肺炎の場合、炎症や分泌物のために気道が狭くなり独特の雑音が聞こえます。疑いが強くなったら胸部レントゲン撮影へ。肺に炎症があると真っ白な影が映るため「肺炎」と診断できますが、念のために胸部CTを撮影することもあります。確定診断の後は、良く効く抗菌薬を決定するため血液と痰の検査が行われます。

治療について

外来治療の場合は抗菌薬のほか、発熱や咳に対処する薬が処方されます。抗菌薬は医師や薬剤師の指示に従って飲みきりましょう。自己判断で薬を中断すると、再び原因菌が活動を始め症状がぶり返すほか、今まで効いていた抗菌薬が効かなくなる原因になるので注意が必要です。ただし、マイコプラズマ肺炎はペニシリンなど通常の肺炎で処方される抗菌薬が効きにくいことがあります。数日たっても症状が治まらない場合は主治医に相談しましょう。

療養中は暖かくして安静が第一です。発熱や食欲不振による脱水症状を防ぐために水分補給を心がけてください。

予防について

さて、何といっても一番効くのは「予防」。肺炎予防の基本はインフルエンザと同じく、ワクチン、マスク、手洗い・うがいです。現在日本では、生後2ヶ月から9歳まで摂取できる「小児用肺炎球菌ワクチン」と成人用の「肺炎球菌ワクチン」が接種できます。肺炎の原因を全て予防できるわけではありませんが、肺炎球菌の感染は予防が可能です。乳幼児や65歳以上の高齢者は接種しておくと安心です。医師に相談してみましょう。

●正しいうがいのやり方

~最初に「ブクブク」がポイントです~

  • 水道水を口に含み、まずは少し強めに「ブクブク」うがいで口の中を洗い流します。

    水道水を口に含み、まずは少し強めに「ブクブク」うがいで口の中を洗い流します。

  • 水を吐きだしたら新しい水道水を口に含んで上を向き、のどの奥まで水を届かせる「ガラガラ」うがいを約15秒行い、吐き出します。

    水を吐きだしたら新しい水道水を口に含んで上を向き、のどの奥まで水を届かせる「ガラガラ」うがいを約15秒行い、吐き出します。

  • もう一度「ガラガラ」うがいを約15秒行います。

    もう一度「ガラガラ」うがいを約15秒行います。

イラスト/ワタナベモトム

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