「効く」だけじゃない。確かさを証明する。
現在の業務内容と入社後に経験された業務内容を教えてください。
対象となる製剤の特性や安全性を考慮し、治験の申請戦略やプロトコル(治験実施計画)の立案を行っています。PMDAとの相談を行いながら、試験デザインや安全管理を構築していく品目も多くあります。健康成人を対象とした生物学的同等性試験(BE試験)が主ですが、品目特性や安全性情報に応じて患者さんを対象とした試験を行うこともあります。治験に関わる社内外の関係者(医療機関、CRO、SMO、PRO等)と密に連携を取りながら、試験を適切に実施し成功に導けるよう、試験のマネジメントを行っています。
また、承認された製剤について、BE試験に関する論文を作成し医学系雑誌に投稿しています。医師や薬剤師等の医療関係者の皆さんに適切な情報提供を行えるよう、学術部門とも連携して対応しています。

現在の仕事のやりがい、面白さを教えてください。
臨床グループは、研究部門で創られた製剤が先発医薬品と同じような血中動態となることを確認する、開発の最終フェーズを担っています。申請に最も近いこともそうですが、人に対しての投与を行う点でも、最も緊張感・責任感のある役割です。
前述のように、治験は様々な社内外関係者と協働して進めていくので、スピード感のある意思決定や協働先との密な連携が必要です。私自身が人とコミュニケーションを取りながら仕事をするのが好きなので、大変ながらも楽しく取り組むことができています。また、様々な開発フェーズの品目を複数抱えていますので、各品目の対応・調整等が重なってハードな時もありますが、その分勉強になりますし、やりがいを感じています。
あなたの職種では、どのような経験やスキル、マインドが求められますか?
担当となった品目に関して、先発医薬品の治験データや安全性情報、承認時の審査内容等の多くの情報を調べていきます。いろいろな品目を担当していく中で、自身の知識や経験を積み重ねてアップデートする意識が必要です。
また、社外協働先が多い部署ですので、社外との円滑なコミュニケーション力が必要です。これは単に「仲良くする」ということではなく、お互いの意図をきちんと伝えて、もしくは汲み取って、すり合わせを行いながら建設的にプロジェクトを進めていくことが求められます。

あなたが沢井製薬へ入社を決めた理由を教えてください。
多くの品目に携わり、世に送り出す経験をたくさん積むことができると考えたからです。「たくさんの人の助けになる仕事がしたい!」という想いが一番の軸でしたので、業界トップクラスの品目数を有する沢井製薬であれば、それが高い確率で叶うという期待がありました。実際に、入社して8年目までで、担当した品目のうち8成分が販売に至っており、モチベーションにつながっています。
それから、「なによりも患者さんのために」という企業理念が好きでした。「仕事を通じて、自分がなりたい姿・やりたいことの実現に繋がるか?」を考えたときに、この企業理念を掲げている会社ならきっと大丈夫・・・!だと思い入社を決めました。
就職活動の際に検討していた業界、着目していたポイント、会社選びの軸を教えてください。
大学・大学院では医学部 人間健康科学系専攻に在籍し、学部卒業時に臨床検査技師の国家資格を取得しました。研究室では新規抗がん剤の作用機構に関する研究を行っており、就職先の候補としても、自身のバックグラウンドを活かすことができる製薬系企業の研究開発職を志望していました。その中でも高い専門性と社内外のコミュニケーション力の両方が求められ、かつ研究開発の中で最も医療現場に近い仕事である臨床開発職に興味を持ち、エントリーしました。

就職活動の時にやっておいてよかったこと(もしくは、やっておいたらよかったなと思ったこと)を教えてください。
やっておいてよかったことは、自身の専門性、強み、想いを深堀りして、企業とのマッチング度をきちんと確認したことです。私はエントリー数が少なかったのですが、別のどの企業に行くことになっていたとしても、納得して働くことができていたかなと思います。
一方で、希望する臨床開発職の仕事内容について表面的な知識のみで面接に臨んでしまい、突っ込んだ質問に対して曖昧な回答しかできず、気まずい思いをしたことがありました。自己分析の次のステップとして、受ける職種に対する理解を深めることも、大事だったなと思います。
今後の目標、キャリアプランを教えてください。
今後はこれまで以上に臨床試験においても高い品質が求められます。様々な品目の試験や申請を担当し、臨床試験に関する知識・経験を増やしていくとともに、自部署へ還元して、部署全体のレベルアップに貢献していきたいです。また、一人ひとりの力を最大限発揮できる、風通しがよく活発な意見交換ができる職場環境を作っていきたいと考えています。
なお、R&D全体を俯瞰して見ることができるとともに全体最適を考えて対応できる人になることを入社以来ずっと目標にしており、これからも心に留めておきたいと思っています。
ある1日のスケジュール
最後に、業務の年間スケジュールで繁忙期の時期などあれば、時期と理由を教えてください。
申請業務のため、7月〜8月、1月〜2月は繁忙期となります。
※申請時期に限らず、担当品目の重なり具合に応じて業務量が変動します。
※こちらの掲載情報は2025年3月末の情報です。