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開発と現場をつなぐ、言葉と技術の架け橋。

Y.Y
技術部 製剤技術Ⅲグループ
2021年 新卒入社

現在の業務内容と入社後に経験された業務内容を教えてください。

プロセス研究を行っています。新製品の開発では、ラボスケール(数kg)で開発されてきた高品質な製剤について、商用スケール(数百kg)で同品質となるような製造方法を開発します(=スケールアップ)。また、発売後の製剤については、品質改良・製剤工夫を製造方法の面から施すことで現場の声・市場のニーズに応える、いわゆる「育薬」も行っています。製造方法を開発するうえで、常に品質と費用対効果を意識しています。ラボスケールで研究されてきた製剤の品質がゴールであり、かつ「単純で効率の良い製造方法」を目指しています。製造方法を複雑化してしまうと人的エラーが発生しやすくなり品質にも影響するので、そこは強く意識しています。

現在の仕事のやりがい、面白さを教えてください。

開発に携わった方々がつないだバトンを受け取り、最後に世の中に送り出す、「アンカー」としての役割にやりがいを感じます。技術部がバトンをもらうのは発売の直前の時期にあたります。期限が迫っているなか生じた課題を解決しなければならない緊張感のなか、製造条件を変えながら試作を繰り返し、最適な製造方法を見出します。
不思議なことに、同じ有効成分、添加物、製造方法であっても、製造するスケールが変わった途端に思い通りにいかなくなります。家庭料理と給食で例えると、レシピ、材料、調理方法は一緒でも、量が異なることで火力・かき混ぜる速度といったパラメータが全然違うわけです。無事にスケールアップが成功するとすぐに発売となり、成果が目に見えてわかるので、苦労が報われた実感が得られますね。

あなたの職種では、どのような経験やスキル、マインドが求められますか?

技術部は研究開発部門と生産部門をつなぐパイプの役割を担っています。研究開発部門と生産部門とでは立場が異なり、それぞれの言い分や意図を正確に理解し、それを相手に伝える力が必要となります。従って、「傾聴力」や「相手にわかりやすく伝える力」、「言語化能力」といったコミュニケーション能力が必要不可欠だと言えます。時には研究開発部門と生産部門とで意見がぶつかることもありますが、うまく落としどころを見つけて調和を図る能力も求められます。

あなたが沢井製薬へ入社を決めた理由を教えてください。

大学では薬学を学んでいたので、ざっくりと製薬メーカーへの入社を考えていました。将来性を考えた際に、新薬メーカーではシーズ(医薬品の元となる化合物・化学物質)の数に依存する一方で、ジェネリック医薬品メーカーでは新薬と同じ有効成分で開発を進めるので、そういった意味でシーズが無限にあるのでは、と考えました。中でも、沢井製薬はこれまでジェネリック医薬品業界をけん引してきた企業であり、製剤技術力に優れ、特許面にも強いといったイメージのもと、チャレンジ精神に魅力を感じ入社を決めました。入社した現在でもSAWAI HARMOTECH®(サワイハーモテック)をはじめとした製剤技術力の高さを感じ、レベルの高い環境で働くことができている実感がありますね。

就職活動の際に検討していた業界、着目していたポイント、会社選びの軸を教えてください。

高校生の頃に父が病に伏した経験から、自分に何かできることはないか、と医療に関心がわきました。中でも多くの命に貢献できる「薬」に着目し、将来は「薬」に携わる業界で働きたいと思っていました。そこで大学では薬学部を専攻し、その中で医薬品は知識集約型産業と呼ばれ、研究への投資が多い業界であることを知りました。また、昔から何かに没頭できる性格だったので、大学・大学院での研究も肌に合い、研究者となる道を選びました。自身の研究成果が人の命に貢献していることはすごくやりがいを感じます。

就職活動の時にやっておいてよかったこと(もしくは、やっておいたらよかったなと思ったこと)を教えてください。

多角的な視点を身につけることです。今の業務では、生じた課題について様々な視点から正しく原因を追究して解決に導く必要があります。また、研究の成果を発表する際に自身の研究背景を知っている人/知らない人に説明する機会が多くあります。相手の立場に立ってそれぞれに適した説明をする必要があり、苦労することが多いです。就職活動でも、自己分析の際や研究発表の際には、その内容を客観的に見て相手にどういったことを伝えたいか、広い視野をもって考えておく必要があると思います。

今後の目標、キャリアプランを教えてください。

製剤やスケールアップのスペシャリストを目指したいです。現在は先輩・上司とチーム一丸となって業務に取り組んでいますが、私自身がレベルアップをし、ついていくのに必死な日々です。新薬メーカー、その中でも創薬に注力している企業では、一生かかっても自身が携わった薬を患者さんに届けることができないケースも少なくないと聞きます。沢井製薬では、ジェネリック医薬品メーカーだからこそ患者さんに貢献する機会が多いと思います。その中で、1つでも多くの薬を世の中に送り出せるよう、業務のバトンを滞らせることのないよう、チームをけん引できる人材になりたいと考えます。

ある1日のスケジュール

  • 8:40 出社

    メールチェック・必要なメールへの返信。

  • 9:00 試作に必要な機器の組み立て・必要な原料の秤量

  • 10:00 試作検討

    1~5kg程度、場合により10~30kgのスケールで試作します。

  • 12:00 昼食

  • 13:00 試作検討の続き

    試作品は、HPLC等により自分で評価もします。

  • 16:00 資料作成

    試作結果のデータ整理、報告書と次の計画書作成など。

  • 18:00 退社

最後に、業務の年間スケジュールで繁忙期の時期などあれば、時期と理由を教えてください。

新製品発売に向けての工場検討のため、7月〜9月、1月〜3月は繁忙期となります。

※こちらの掲載情報は2025年3月末の情報です。

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