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沢井製薬とニュージェン・ファーマ 筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬 WN1316に関する共同開発およびライセンス契約締結のお知らせ

沢井製薬株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:澤井光郎、以下:沢井製薬)は、6月11日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬 WN1316について、株式会社ニュージェン・ファーマ(本社:東京都目黒区、代表取締役:池田穰衛、以下:ニュージェン・ファーマ)と共同開発および製造販売におけるライセンス契約を締結したことをお知らせいたします。

 

本契約に基づき、ニュージェン・ファーマが創出したWN13161)において、医療用医薬品として応用可能な全ての適応症につき、北米、欧州、アジアおよび日本を含む全世界を対象として共同開発を進めてまいります。

 

ALS発症と進行には、酸化ストレスにより誘導される細胞死ならびに酸化ストレスを分子背景とする神経炎症反応が関与するとされています。神経細胞死抑制因子(Neuronal Apoptosis Inhibitory Protein以下、NAIP)はALSの症状の進行と相関があることから、ALSの診断や経過を予測できるバイオマーカーとなりうることが示されています2)。WN1316は、NAIPの発現誘導により、酸化ストレスによる神経細胞死を抑制することで、症状の進行を遅延することが期待できます1)

 

1) PLOS ONE January 2014|volume 9|Issue 1/e87728

2) Scientific Reports volume 8, Article number: 6 (2018)

 

「なによりも患者さんのために」という企業理念のもと、アンメット・メディカル・ニーズやQOL向上に貢献するなど、社会にとって、これまで以上に「なくてはならない存在」となることを目指してまいります。

 

 

【用語説明】

筋萎縮性側索硬化症(ALS)について

ALSは、脳・脊髄や末梢の運動神経が冒され、四肢発語、嚥下や呼吸に関する筋力が急激に損なわれる原因不明の神経疾患です。現在、日本国内のALS患者は9,000名を超えており、発症の平均年齢は55~57歳です。ALSのほとんどは弧発性(発症の原因不明)で、約10%が家族性(遺伝子が同定されている)です。

 

NAIP について

Neuronal Apoptosis Inhibitory Proteinの頭字。NAIPは、活性酸素などの酸化ストレスによって発現が誘導され、酸化ストレスが引き起こす様々な障害から細胞を保護し、神経の機能維持や生存に働く機能性蛋白質です。また、細胞や組織の炎症反応の調節にも関わっています。

 

【ニュージェン・ファーマについて】

株式会社ニュージェン・ファーマは2005年2月8日に設立された新規ALS治療薬の開発を目指す、臨床ステージのアカデミア(東海大学医学部)発創薬ベンチャー企業。企業理念「We develop drugs, combat ALS and neurodegenerative disease. 私達は革新的な新薬の開発を通じ、ALS患者や家族、医療関係者とともにALSや神経変性疾患と闘いつづけます」の達成に向け、製薬会社との業務提携により、革新的なALS治療薬の研究開発を行っています。
株式会社ニュージェン・ファーマへのお問い合わせ先:E-mail:office@neugenpharma.com

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