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SAWAI HARMOTECH®のMALCORE®の開発が旭化成創剤研究奨励賞を受賞

沢井製薬株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:木村元彦、以下:沢井製薬)は、弊社のオリジナル技術であるMALCORE®(マルコア)開発に関し、公益社団法人 日本薬剤学会より「旭化成創剤研究奨励賞」を受賞しましたので、お知らせいたします。


当賞は、製剤の機能化、最適な投与方法とそれに合った剤形開発、製剤の処方研究によって目標とする新規製剤の開発に顕著に貢献したものを対象とし、製剤の物性研究・設計・技術・試験法・包装・品質保証等、より直接的に製剤化に資する研究において、国際的に高く評価され得る医薬品製剤の開発に必要な製剤化の新しい科学と技術の発展に顕著な功績を挙げた者または挙げつつある者に対して与えられるものです。


MALCORE®は、溶媒の代わりに熱を用いて原薬などの薬物を粒子にコーティングするSAWAI HARMOTECH®の3つある核粒子開発技術のうちの1つです。当社従来技術では、市販の添加剤核粒子に薬物含有液を噴霧して造粒を行っていましたが、MALCORE®を使用することで生産効率を上げることができ、造粒工程において、数時間から数日の短縮が可能となります。
※主成分や添加剤をそのまま、あるいは混合するなどしたあと、固めて粒状にすること
 

 

■ MALCORE®技術のイメージ

 

■ 受賞概要
・研究題目:溶融造粒による新規薬物含有粒子製造技術MALCORE®の開発
・受賞理由:
・GMP環境下でのパイロットスケールにおいて同法を用いた薬物含有球形微粒子の製造に成功しており、実用化を見据えるまでに至っていること。
・考案した新規の乾式球形微粒子製造法は、製造時間の短縮、薬物積載量増加及びトータルでのコスト低減を実現し、さらに生産での実用化も期待されること。
詳細はこちら:https://www.apstj.jp/info/information/2024-winners/ (公益社団法人 日本薬剤学会ウェブサイト)
・開発者: 吉原 尚輝(製剤研究部)、木全 崚太(製剤研究部) 


・開発者のコメント
製剤の機能化(薬物の苦味低減・徐放性など)は、飲みづらさや服用回数の低減が期待できるため、これまでに様々な医薬品に適用されております。しかしながら、機能化を付与するには多くの添加剤や溶媒を使用するため、製剤の大型化や生産効率を損なうなどの課題がありました。MALCORE®は、このトレードオフの関係の両立を目指した技術として開発いたしました。MALCORE®の開発により、製剤技術が患者さんの服用性改善の一助となることを願っております。今後も新たな製剤技術を駆使して、より良い医薬品を患者さんに届けられるように努めてまいります。(吉原 尚輝)

 

MALCORE®は製剤の小型化や薬の服用時に感じる苦味の低減を図ることのできる技術ですので、大きくて服用しづらい製剤や口腔内崩壊錠の服薬アドヒアランス改善に貢献することができると考えます。また、従来技術と比較して溶媒の使用を必要としないため、環境負荷も比較的小さい技術となります。本技術が広く用いられるようになり、生み出される製剤が「なによりも患者さんのため」になることを願っております。(木全 崚太)

 

左:吉原 尚輝、右:木全 崚太

 


【SAWAI HARMOTECH®(サワイハーモテック)について】
薬を服用する時により飲み心地がいいと感じられるような技術、保管性や携帯性など取り扱いのしやすさを追求した技術など、薬に付加価値をプラスし、製剤上のハーモニーを生み出す沢井製薬のオリジナル製剤技術につけられた総称のことです。

 

 

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