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1.患者さんのために

製品の品質・安全性を保つために

安全という意識を醸成し、安心を提示することができる技術の開発

科学と技術で患者さんの心配や不安に応えていくことを目指して、さまざまな技術の開発を行っています。
例えば、食品や薬の中に生じうる発がん性物質で、今、国際的に問題になっている「ニトロソアミン」という物質への対策に取り組んでいます。完全に防ぐ方法がない中、この課題に対して、品質に影響する要因を設計の段階から科学的に検証し、高品質な薬づくりのために研究を重ねています。
また、お薬の表面に特殊な転写を施し、医療現場や服薬時の取り扱い、飲み間違いに寄与する技術の開発も行っています。この技術は、偽造医薬品問題への活用にも期待されています。
これらの技術を私たちは、沢井製薬のオリジナル技術ブランドとして「QualityHug®(クオリティハグ)」と名付け、「安全という意識を醸成する・安心を提示することができる技術」と定義。その結果、患者さんの服薬や生活に対して「大きな安心の提示」に貢献する新規性の高い技術群となりました。

原材料供給者への監査実施

原材料の安定的な確保のため、メーカーと連携を図るとともに、製造委託先、原材料購入先の業務遂行能力や供給の適性および品質維持能力について、評価、監査等を徹底し、その状況を継続的にモニタリングしています。また複数のメーカーから原材料を購入するマルチソース化にも取り組んでいます。

欧州にある原薬工場を監査している様子

工場の品質管理体制の強化

沢井製薬では高品質な医薬品を提供するために、徹底した品質管理を実施しています。工場での原料や包装資材の受入試験、中間製品の検査、出荷前の最終製品の検査など、各工程において、さまざまな試験をGMPやGQPなどの厚生労働省が定めた厳しい基準に基づいて実施し、品質を厳格に管理しています。製品の出荷にあたっては、製造や検査に関する記録を、品質保証責任者の責任下で確認したうえで可否決定しています。

PIC/S対応

2014年7月に日本もPIC/S※1に加盟したことにより、医薬品業界のグローバル化に大きなメリットが期待されています。沢井製薬においても、FDA※2の品質基準に適合する体制構築に取り組むなど、「ひとつ上の品質」を掲げて品質の維持・向上に努めています。

  • PIC/S:医薬品査察協定および医薬品査察共同スキーム。医薬品の製造管理や査察を含む品質管理の基準について、世界的調和を図ることを目的に設立された査察当局間の非公式な協力の枠組み
  •  FDA:米国食品医薬品局

安定供給のために

安定供給マニュアルに沿った供給管理

医薬品が患者さんの生命に関わることを鑑み、原材料の安定確保・在庫管理・生産管理、その他安定供給に関する手順を定めたマニュアルにそった供給管理を行っています。

新型インフルエンザ等への対応

「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づき、指定公共機関の責務として「新型インフルエンザ等対策業務計画」を定めています。新型インフルエンザ等の発生時には、可能な限り医薬品の安定供給を遂行することで患者さんの生命と健康を保護し、生活や経済への影響が最小となるよう努めます。

充実した情報提供のために

ジェネリック医薬品の啓発

患者さんや一般生活者の皆さまにジェネリック医薬品への認知・理解を深めていただくため、2000年よりハンドブックを制作し、医療機関への設置等により広く配布を行っております。また、コーポレートサイトの中でも解説ページを公開。ここでは、患者さんが使用中のお薬にジェネリック医薬品があるか、検索できるコンテンツもご用意しています。
さらに、より分かりやすくお伝えするために、解説動画もご用意しています。

情報サイトによる情報提供

ステークホルダーの皆さまに、より詳しい情報をお届けするために、それぞれの分野に特化した情報サイトを運営しています。

医療関係者向け総合情報サイト「sawai medical site」では、品質や適正使用に関する情報を医療関係者の皆さまにご利用していただきやすいように工夫しています。製品の情報だけではなく、日々の診療にお役立ていただける患者さん向けや医療関係者向けの資材、医療制度に関する最新情報、また地域や施設における取り組みなどをご紹介しています。

健康情報サイト「サワイ健康推進課」では、一般生活者の皆さま向けに「みんなの健康で、医療費のムダを減らそう。」をテーマに、医師・有識者による疾病解説や健康に役立つレシピなど、さまざまな情報を楽しく分かりやすく発信しています。

また、疾患啓発サイト「頭痛オンライン」「大人の神経発達症.jp」では、患者さんやご家族に向けて、疾患に対して正しく理解をしていただくための情報を発信しています。

工場見学の受け入れ

ステークホルダーの皆さまに、医薬品製造の工程をご覧いただけるよう、全国の工場で見学会を開催しています。工場見学を体験された皆さまには、ジェネリック医薬品に対する理解をより深めていただいています。

一部の工場を除く

市民公開講座への協賛

ジェネリック医薬品やさまざまな疾病について、患者さんをはじめ市民の方々に広く知っていただくため、市民公開講座などに協賛しています。

2024年11月14日

宮城テレビ放送主催 オンライン市民公開講座
「意外と知らない?糖尿病をもっと知ろう」

宮城テレビ放送のWebサイトに移動します。

2024年11月14日

テレビ新広島主催 TSS 満点 オンライン市民公開講座
「正しく知って、健やかに生きる~糖尿病~」

テレビ新広島のWebサイトに移動します。

医療情報番組の提供

「地域医療への貢献」をテーマに、疾病啓発を目的とした医療情報番組の提供を積極的に行っています。
地域医療の最前線で活躍する医療関係者が「がん」「生活習慣病」などの情報を発信しています。

学研まんがでよくわかるシリーズ「ジェネリックのひみつ」の発刊

当シリーズは日本PTA全国協議会の推薦を受け、教育現場の副教材としても使われている小学生向け学習漫画で、20年以上にわたり愛読されています。ジェネリック医薬品の特長や製造方法、国の医療費抑制に貢献できることなどを、わかりやすく小学生の皆さんに伝え、また、ご家族の方にも参考になる「コラム」も紹介。全国約21,500校の小学校および約3,200館の公立図書館に寄贈しました。本書を通して、ジェネリック医薬品に対する子どもたちの興味・理解が深まり、より豊かな社会の実現に貢献するきっかけになればと考えています。

株式会社Gakkenが運営するWebサイト「学研キッズネット」に移動します。

ピンクリボンアドバイザーの認定を取得

病院営業部のメンバーは、乳がんに関する理解を深め、乳がん患者さんの気持ちに配慮した情報提供を行うことを目指し、認定NPO法人乳房健康研究会が運営するピンクリボンアドバイザーの認定を取得しました。今後も乳がんの知識を高めるのみならず、患者さんやご家族などの気持ちに寄り添った真心の対応に努めていきたいと思います。

医療映画「グローバルヘルス実現のために」制作へ協賛

社会貢献活動の一環として、感染症との闘いに取り組み、世界で活躍する日本人の決意と献身のヒューマンドキュメント映画「グローバルヘルス実現のために」の制作に協賛しました。感染症への関心と啓発広報に大きな役割を果たした功績が評価され、公益財団法人結核予防会より感謝状を頂戴しました。

付加価値の高い医薬品開発を目指して

医薬品に付加価値をつける製剤化技術の開発

少子高齢化にともない、お薬を必要とする高齢者の方が増え続けていることや、疾患を抱えながらも仕事を続けている方がいること等、社会的な背景によるさまざまニーズをしっかりと受け止め、あらゆる角度から、医薬品の「飲みやすさ」「扱いやすさ」を徹底追求しています。
例えば、少量の水でもさらっと溶ける技術。苦味や不快感を抑えたり、喉の通りを滑らかにしたりする技術。また、錠剤の強度や耐湿性を高めるなど、医療関係者の皆さまにとっても、「扱いやすく」「管理のしやすい」医薬品も開発しています。
私たちは、この沢井製薬のオリジナル製剤化技術を「SAWAI HARMOTECH®(サワイハーモテック)」と名付け、世界のさまざまな国で特許の出願・取得をしています。
「良薬は口に良し」が当たり前になっていく未来を目指して、取り組んでいます。

健康寿命延伸への貢献を目指して

未病予防への取り組み

沢井製薬ではこれまで、ジェネリック医薬品を通じて「治療分野」において健康への貢献を行ってきましたが、2021年より新たな取り組みとして、PHR(パーソナルヘルスレコード)を活用した「未病・予防分野」での取り組みを開始しました。
PHRとは、患者さん自身が収集・管理した医療・健康に関するデータで、その蓄積したデータは、医療機関等への提供はもちろん、生活習慣の自己管理など、さまざまな活用が可能です。
沢井製薬は、血圧や体重、体温、また、歩数や毎日の食事などを記録することができるスマートフォンアプリ「SaluDi(サルディ)」を提供。自身の健康管理ができる情備薬®として、治療分野だけではなく、未病・予防分野でも健康への貢献を目指します。

「情報を備えた常備薬」という意味で、沢井製薬が発信している造語

その他の取り組み

献血

事業所構内で定期的に献血への協力を行っています。本社では40年以上にわたって取り組んでおり、2021年には、この献血活動への貢献に対し、日本赤十字社より感謝状をいただきました。

募金

社員より集めた古本を売却し、子どもの貧困や開発途上国の医療援助など、国内・国外のさまざまな福祉援助のために役立てています。また、1998年からバレンタインデーにチョコレートを贈ることに代えて、ユニセフに寄付しようと始めた取り組みも継続しています。

社員への認知症啓発活動

社員への認知症啓発活動の一環として、社員向けの「認知症サポーター養成講座」を開催しています。
大阪市淀川区東部地域包括支援センターのご協力のもと、認知症の基礎知識をはじめ、認知症の方とそのご家族の方々の気持ち、認知症の方への接し方などを学び、受講を終了すると「認知症サポーター」になることができます。これまで当社グループ社員のうち計185名に、認知症サポーターの証であるオレンジリングが授与されました。
また、認知症をテーマとした映画のオンライン上映会なども開催し、認知症への理解を深める取り組みを積極的に行っています。

日本母乳バンク協会へ協賛

母乳バンクの運営を担う「一般社団法人日本母乳バンク協会」の活動に協賛しています。母乳バンクは、ご自身の乳児が必要とする以上に母乳がたくさん出る母親から寄付された母乳を、適切に低温殺菌処理・細菌検査・冷凍保管し、母乳を必要とする乳児に提供する仕組みです。
小さな命を救うことにつながる、この母乳バンク協会の社会的意義に賛同し、その活動を支援しています。