ジェネリック医薬品ってなに? ジェネリック医薬品用語集
ジェネリック医薬品や当社に関する用語を解説しています。
患者さんやそのご家族の皆さま、業界を研究されている報道関係者の皆さまなどへ、ジェネリック医薬品に対する理解のお役に立てばとの思いで作成しています。
参考資料などをもとに細心の注意を払って作成していますが、公式の定義ではないことをご了承のうえ、ご利用いただければ幸いです。
- 参考資料
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- 評言社 薬学教育センター編「薬学と社会」
- 朝倉書店「現在薬学シリーズ13 薬剤学」
- 日本製薬工業協会「てきすとぶっく」
- シーエムシー出版「ジェネリック医薬品業界の国内・海外動向と開発情報」
- 公益財団法人MR認定センター「MRテキスト」
AG
オーソライズドジェネリックをご参照ください。
Beyond 2027
サワイグループが掲げる2025年3月期~2027年3月期の3か年の中期経営計画のこと。BeyondにはSawai Group Vision 2030達成に向けて、2030年までの中間地点かつ中期経営計画最終年である2027年の先を見据えた成長を目指して、その中で生じるさまざまな困難や限界を乗り越えるという意味が込められている。
【参照リンク】
CTD
Common Technical Documentの略。日・米・EUで共通化された承認申請のための資料であり、申請の様式はもちろんのこと、記載内容として品質や試験データが含まれるなど申請の統一化・効率化・スピード化が目的とされている。近年ではeCTDとよばれる電子申請が推奨されている。
DPC/PDPS
Diagnosis Procedure Combination / Per-Diem Payment Systemの略。急性期入院医療の診断群分類にもとづく1日あたりの包括評価支払制度。病院の運営を効率化して安定させ、生産性をあげることで、医療の質を高めるために導入されている。
FDA
U.S. Food and Drug Administration(米国食品医薬品局)の略。アメリカにおける「食品、薬品および化粧品に関する法律」の施行に携わる機関。
G1・G2ルール
2018年度の薬価制度改革(薬価制度の抜本改革)で導入されたルールで、ジェネリック医薬品の上市から10年を経過した長期収載品の薬価を、ジェネリック医薬品の薬価の加重平均値の2.5倍まで引き下げ、ジェネリック医薬品への置換割合(以下、GE置換率)に応じて段階的に引き下げるものである。
G1ルールでは、G1品目(GE置換率80%以上)が、6年をかけてジェネリック医薬品と同じ薬価となる。G2ルールでは、G2品目(GE置換率80%未満)が、10年をかけてジェネリック医薬品の1.5倍の薬価まで引き下げられる。
なお、2020年度の薬価制度改革によって、ジェネリック医薬品の上市から10年を経過していなくても、G1ルールが前倒しで適用されることとなった。
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GCP
Good Clinical Practice(医薬品の臨床試験の実施の基準)の略。国際的に合意された臨床試験の実施に関する基準をもとに、日本でも正しく治験を実施できるよう厚生労働省によって省令として定められた。治験を実施する医療機関における役割や業務が詳細に決められており、治験を実施する場合にはGCPを守らなければならない。
【参照リンク】
GEシェア
後発品置き換え率をご参照ください。
GE薬協
日本ジェネリック製薬協会をご参照ください。
GLP
Good Laboratory Practice(医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準)の略。
医薬品の有効性・安全性の評価のために、各種の実験動物を用いて試験をする非臨床試験の段階で、特に安全性についてのデータの信頼性を高めるために定められた基準。
【参照リンク】
GMP
Good Manufacturing Practice(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準)の略。医薬品は直接患者さんの身体に作用するもので、その品質管理は非常に重要となる。GMPは医薬品等を製造する際に、適切な品質を維持しながら製造するために守らなければならない基準である。製造設備に関するものだけではなく、その製造管理に対しても細かく基準が定められている。なお、2021年の当基準改定により要求事項が増え、管理基準が更に厳しくなっている。
GPSP
Good Post-marketing Study Practice(医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準)の略。製造販売業者等が行う製造販売後調査等の適正な実施等を目的としている。製造販売後調査等には「使用成績調査」、「特定使用成績調査」、「製造販売後臨床試験」がある。これらの調査は製造販売後の医薬品の品質、有効性及び安全性に関する調査及び試験である。
【参照リンク】
GQP
Good Quality Practice(医薬品等の品質管理の基準)の略。医薬品等の品質管理の方法に関する基準。製造販売業者は製造販売する製品の品質に対して最終責任を負う立場として保証を行う。原材料の入荷から製造・出荷管理のみならず、製造業者の管理や、万一製品に不備があった際の回収にいたるまで、あらゆる工程の品質管理業務が規定されている。
【参照リンク】
GS1データバー
医薬品の製品箱等に捺印されるバーコードで、商品コードに加え、有効期限、製造番号が一体化されたもの。医療機関や医薬品卸売業者がこのバーコードを活用して正確かつ適切にトレーサビリティを確保したり、医薬品の取り違え事故を防止することに役立つ。可変バーコードとも呼ぶ。
【参照リンク】
GVP
Good Vigilance Practice(医薬品等の製造販売後安全管理の基準)の略。医薬品等の安全性等に関する情報の収集、検討とその結果に基づく必要な措置、医薬品リスク管理計画の適正な実施に関する基準。2005年4月のGPMSPの廃止に伴って新設され、GPMSPの安全性等に関する情報の収集、検討とその結果に基づく必要な措置の部分を引き継いでいる。
ICH
医薬品規制当局と製薬業界の代表者が協働して、医薬品規制に関するガイドラインを科学的・技術的な観点から作成する国際会議のこと。International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Useの略。
ICH-Q3D
元素不純物ガイドラインをご参照ください。
JGA
日本ジェネリック製薬協会をご参照ください。
LIMS
Laboratory Information Management System(品質管理システム・ラボラトリー情報管理システム)の略。工場の品質試験の管理、試験指図、承認や分析~結果判定などを一連で行うことができ、データ管理・試験記録書作成・監査証跡の時間短縮や試験進捗の把握なども統合的に行うことができる。また、データの自動計算等によりヒューマンエラーを防ぐことも可能。
【参照リンク】
M1 TRUST 2021
沢井製薬が掲げる2019年3月期~2021年3月期の3か年の中期経営計画で、市場環境激変の中で、成長を続けられる企業体質への変革がテーマ。みんなで一番(M1)、T(Top Brand=ゆるぎないトップブランド)、R(Reliability=信頼性)、U(Unity=取引先を含めた総合力)、S(Stable Supply=安定供給)、T(Top Share=圧倒的シェアNo.1)の頭文字をあわせ、TRUSTと冠している。
【参照リンク】
MES
Manufacturing Execution System(製造実行システム)の略。製造工程の把握や管理、作業者への指示や支援などを行うことができ、各製造工程と連携していて、各作業の手順、入荷・出荷、品質、保守などを管理するのに使用される。
MR
Medical Representative(医薬情報担当者)の略。医療用医薬品の適正な使用と普及を目的として、企業を代表して医療機関等を訪問し、情報活動を行う者。情報活動とは、大きく分けて情報の提供・収集・伝達の3つがあり、医療関係者に対し医薬品の品質・有効性・安全性などに関する情報を提供すること、医薬品の効果や副作用などに関する情報を医療現場から収集すること、収集された情報について分析・評価した結果を医療関係者に伝達することである。
【参照リンク】
OD錠
口腔内崩壊錠をご参照ください。
OTC医薬品
医薬品は、大きく「医療用医薬品」と「OTC医薬品」に分けられる。OTCは、Over The Counterの略称で、風邪薬など患者さんが薬局・薬店、ドラッグストア等で医師の処方がなくても購入し使用することのできる医薬品である。含有する成分等により、要指導医薬品と一般用医薬品に分類されている。
【参照リンク】
PHR
「Personal Health Record(パーソナルヘルスレコード)」の略であり、患者さん自身が収集・管理した医療・健康に関するデータ。蓄積したデータは、医療機関等への提供はもちろん、生活習慣の自己管理など、さまざまな活用が可能。
PIC/S
Pharmaceutical Inspection Convention(PIC)およびPharmaceutical Inspection Co-operation Scheme(PICS)の統合呼称。医薬品に関する品質保証やGMP基準を世界でハーモナイズしていくことで、グローバルに品質基準を高めることを目的とする。
【参照リンク】
PMDA
医薬品医療機器総合機構をご参照ください。
PTP
Press Through Packageの略。プラスチック様の樹脂とアルミのシートに錠剤が挟まっている状態で、そのシートから錠剤を押し出す形状が多い。錠剤、OD錠、カプセル剤では一般的な包装形態。
【参照リンク】
QA
Quality Assuranceの略で、品質保証のこと。
QC
Quality Controlの略で、品質管理のこと。
QOL
Quality of Lifeの略で、「生活の質」の意味。人が豊かな生活を送る上で、病気やその治療によって日常生活に支障をきたさないように、人生の「質」を重視し、「患者中心の医療」の重要な概念となっている。
QualityHug®
沢井製薬の技術ブランドの一つであり、患者さんの心配や不安に寄り添うオリジナル技術の総称。偽薬対策にもなる錠剤表面への特殊な模様転写技術や、発がん性物質であるニトロソアミンの生成リスクを抑えた薬づくりに役立つ技術などがある。2024年にグッドデザイン賞を受賞している。
【参照リンク】
- ニトロソアミン
- QualityHug®(サイト内別コンテンツ)
R&D
研究開発をご参照ください。
SaMD
Software as a Medical Deviceの略で、プログラム医療機器(いわゆる治療用アプリ)のこと。DTx(Digital Therapeutics)とも称される。
医療機器としての目的性(疾病の診断、治療等に寄与するなど)を有しており、かつ、意図したとおりに機能しない場合に患者(または使用者)の生命および健康に影響を与えるおそれがあるプログラム(ソフトウェア機能)で、提供するためには、医薬品医療機器等法に基づく製造販売承認や認証を事前に取得することが必要となる。
Sawai Group Vision 2030
2030年度を見据えた、サワイグループホールディングスの長期ビジョンのこと。2030年度にサワイグループホールディングスが「創りたい世界像」は、「より多くの人々が身近にヘルスケアサービスを受けられ、社会の中で安心して活き活きと暮らせる世界」である。この「創りたい世界像」の中で、サワイグループホールディングスの「ありたい姿」は、「個々のニーズに応じた、科学的根拠に基づく製品・サービスを複合的に提供することで、人々の健康に貢献し続ける、存在感のある会社」である。
【参照リンク】
SAWAI HARMOTECH®
沢井製薬の技術ブランドの一つである、オリジナル製剤化技術群の総称。さまざまな角度から、薬の「飲みやすさ」「扱いやすさ」を徹底追求しており、たとえば、薬を服用する時により飲み心地がいいと感じられるような技術、保管性や携帯性など取り扱いのしやすさを追求した技術など、薬に付加価値をプラスし、製剤上のハーモニーを生み出していく。
【参照リンク】
- SAWAI HARMOTECH®(サイト内別コンテンツ)
SOP
Standard Operating Proceduresの略。標準作業手順書のこと。
START 2024
サワイグループホールディングスが掲げる2022年3月期~2024年3月期の3か年の中期経営計画で、①国内ジェネリック医薬品市場におけるシェア拡⼤、②⽶国事業における将来の成⻑に向けた事業投資、③新たな成⻑分野の開拓を3つの柱とする。Sawai Transformation And Re-growth Term 2024の頭文字をあわせ、START 2024と冠している。このSTARTには、 2021年4月に移行した持株会社体制等の変化と再成長に向けた新たな始まりである、様々な「スタート」という意味も込められている。
【参照リンク】
3価格帯
2014年度の薬価制度改革で導入された既収載のジェネリック医薬品の薬価改定ルール。
既収載のジェネリック医薬品の薬価は、薬価改定時に、市場実勢価格の加重平均値をもとに「最高薬価の30%未満」「最高薬価の30%~50%未満」「最高薬価の50%以上」の原則3価格帯に集約されることとなった。
2018年度の薬価制度改革(薬価制度の抜本改革)で、上市12年が経過したジェネリック医薬品を原則1価格帯とすることとなり、2020年度の薬価制度改革で、価格帯の集約によって改定前から薬価が引き上がることを防ぐルールが導入された。なお、2024年度薬価制度改革により、企業評価でA区分に分類された企業の一部の製品については、上記の価格帯集約とは別に該当する品目のみで集約されることとなった。
【参照リンク】
505(b)(2)
米国での承認申請方法の1つ。505(b)(2)申請では、新薬の投与経路や剤形を変更した医薬品を、当該新薬の有効性や安全性データを利用して簡略に申請可能。ジェネリック医薬品ではなく、ブランド薬として承認される。