確かなサイエンスで、薬の未来を導く。
現在の業務内容と入社後に経験された業務内容を教えてください。
くすりの有効成分である「化合物」を、医薬品の「原薬」へ仕立て上げることが、原薬研究部の仕事です。沢井製薬は原薬を世界中の原薬メーカーからの調達に頼っているからこそ、『沢井製薬の医薬品として高品質かつ最適な物性』を見極めることが私たちの重要な使命となります。私は日々、複数の品目を並行して担当しながら、最新鋭の分析機器を駆使して医薬品として求められる品質基準を満たしているかを多面的に評価しています。この評価結果をもとに、原薬メーカーと沢井製薬の求める品質について、時には現地を訪問して確認します。私は実際にインドの原薬メーカーを訪問し、現地の研究員と直接ディスカッションを行いました。言葉の壁を越えて、現地の製造工程や品質管理体制を確認し、協働して品質を作り込む経験を通じ、研究職としての視野や考え方が大きく広がりました。
現在の仕事のやりがい、面白さを教えてください。
砂糖と塩が違うように、見た目が同じ白い粉末の原薬でも製造方法の違いで異なる品質や性質を示します。そのため、過去の事例と同じ視点で解決できることは稀で、一筋縄ではいかない課題も少なくありません。そんな時、私たちのグループの多様な専門性が大きな助けになります。プロセス化学、有機化学、バイオ、核酸などをバックグラウンドとして持つ仲間が集まっており、私の専門の分析化学の視点だけでは煮詰まった時も、議論を交わすと全く違う角度から面白いアイデアが次々と降ってきます。この「知の化学反応」が起きる瞬間が、この仕事の何よりの面白さであり、やりがいです。
あなたの職種では、どのような経験やスキル、マインドが求められますか?
患者さんが安心してくすりを飲んでいただけるのは、製薬企業の研究者のサイエンスを信頼しているからだと考えています。その信頼を裏切らない「誠実さ」が大前提として重要です。そのうえで、原薬研究部で重要なのは、原薬メーカーからの限られた情報から「リスクを見抜く洞察力」です。自社で合成するわけではないからこそ、開示された情報から最終品質や製剤化に与える影響を考慮し、原薬の物性や製造工程に潜むリスクを先回りして予測する「多面的な思考」が求められます。したがって、自分の領域に固執することなく、多様な専門性を持つメンバーとデータに基づき客観的にディスカッションを行う「フラットでオープンな対話力」が重要です。
あなたが沢井製薬へ入社を決めた理由を教えてください。
自分が携わった薬を1つでも多く世に送り出し、多くの患者さんに届けたいという想いがありました。新薬に比べ開発期間が短いジェネリック医薬品、その中でも圧倒的な開発実績を誇る沢井製薬であれば、その挑戦を叶えられると考え入社を決めました。入社して最も魅力を感じたのは、若手への信頼の厚さです。1年目の早い段階から主担当として品目を任され、主体的に研究を動かすことができました。年齢やキャリアに関係なく、一人の研究者として裁量を持って取り組める風土があり、日々の業務を通じて自分の成長スピードが加速していくのを肌で実感しています。
就職活動の際に検討していた業界、着目していたポイント、会社選びの軸を教えてください。
大学院では工学研究科で分析化学を専攻し、「ものづくり」を軸にさまざまなメーカーを検討していました。その中で医薬品業界に対してエントリーシートを書く際に、自分のやりたいことや興味関心が溢れ出てくることに気がつきました。製薬は薬学部中心のイメージがあり、専門外の自分が通用するか最初は不安もありましたが、「一番熱意を持てる分野で挑戦したい」と思い切って飛び込みました。結果として、今のグループは私のような化学出身だけでなく多様な専門性を持つ仲間とフラットに議論できる環境で、あの時の選択は大正解だったと感じています。
就職活動の時にやっておいてよかったこと(もしくは、やっておいたらよかったなと思ったこと)を教えてください。
自分はどういう生き方をしたいのか、将来どうなりたいのかという「自己分析」を徹底的に行えたことは本当に良かったです。そのおかげで、専門外の業界への挑戦であっても入社後にミスマッチを感じることなく、充実した毎日を過ごせています。やっておけばよかったと思うのは英語の勉強です。原薬研究部では海外の原薬メーカーとやり取りをする機会が多く、私もインド出張などで英語の重要性を痛感しました。学生のうちから日常的に英語に触れ、コミュニケーションのハードルを下げておけば、世界を舞台にした仕事をもっとスムーズに、より深く楽しめたのではないかと感じています。
今後の目標、キャリアプランを教えてください。
製剤分析と原薬分析の両方に携わったことで、品目開発の全体像が少しずつ見えてきました。研究開発では1つの専門分野を突き詰める道もありますが、私はより広い視野で開発全体をマネジメントし、戦略を立案する仕事にチャレンジしたいと考えるようになりました。もともとコミュニケーションに苦手意識があったのですが、多様なメンバーと議論を交わす中で克服でき、今では自分の強みとして伸ばすことができたと感じています。今後はこの対話力とこれまでの経験を活かし、他部署とも密に連携しながら、品目開発を円滑に進めていく役割を担っていきたいです。
ある1日のスケジュール
最後に、業務の年間スケジュールで繁忙期の時期などあれば、時期と理由を教えてください。
毎年2月、8月は申請書類を作成する必要があるため、繁忙期になります。その他は、自分の開発品目状況にもよります。
※こちらの掲載情報は2026年8月末の情報です。